エミリと同じ部屋にいるような緊迫感、
詩にひそむドラマがここまでリアルな映像になった驚き!
谷川俊太郎(詩人)

言葉が、肉体からも時間からも自由になるさまを見た。
それが詩というものだと思う。
俵万智(歌人)

すでにして名作。映画館の数週間だけでなく、この先ずっと鑑賞されるだろう。
池澤夏樹(作家)<「図書」8月号より>

社会のありようを丹念に描いたから、
詩を書かねばならない、引きこもらねばならない
詩人の生きざまがひしひしと伝わってきた。
そして主役の女優がすごい!
伊藤比呂美(詩人)

生きづらさ爆発の女性詩人エミリ。
試練によって彼女の言葉は磨かれます。
幸せに浸っている人の詩なんて読んでも
おもしろくありません。不幸は創造性の源です。
辛酸なめ子(漫画家、コラムニスト)

目をこらさないと聞こえてこないもの、耳をすまさないと見えてこないものがある。
この映画はその大切さを教えてくれる。
ディキンスンの詩の魅力を文章で伝えるのはとても難しい。
それをこの映画は驚くほどわかりやすく、そして感動的に伝えてくれている。
金原瑞人(法政大学教授、翻訳家)

聡明でチャーミングで扱いにくい。
そんなエミリのややこしさが、あの天才的な詩の源である。
あの時代になしえた最大限の抵抗をもって魂の自由を求めたエミリの物語は、
生きにくさを感じるひと全てが観るべきもの。そのかっこよさに心から痺れてほしい。
トミヤマユキコ(ライター、少女マンガ研究者)

この情熱は静かすぎて、孤高すぎて、世界の耳まで届かない。
だが、すぐ届いてしまう声では彼女の言葉は聴こえない。
もし耳を傾けるものがいなくても、真摯さの中に詩は残る。
噺家は静かにも孤高にも生きられないが、真摯には生きなきゃなと思った。
笑福亭智丸/疋田龍乃介(落語家、詩人)

小さな世界で痛みを背負うのは、いつも繊細で感じやすい人々だ。
エミリのかたくなさ、崇高さ、聡明さに惹きつけられる。彼女はきっと正しすぎたのだ。
その本質は、真夜中にひっそりと綴られた詩のなかにある。
文月悠光(詩人)

おなじ部屋にいたら、まちがいなく小生など瞬殺されたにちがいない辛辣ぶりだが、
その彼女の詩の一説が実はわが家の新しい墓の碑銘である。
Keeps esoteric time(1276番)がそれだ。
Esotericという響きがディキンソンの詩と生涯の核心のように思える。
滝本 誠(評論家)

もっともしずかな者が、もっとも激しい。
荒々しい夜に閉じこもる者こそ、広い夏空を知っている。
彼女の戦いがいかに苛烈なものだったかを初めて知った。
詩とは勇気であり希望なのだと、エミリが教えてくれた。
管 啓次郎(詩人、明治大学教授)

お茶目でちょっと不良で、ひとりぼっちで深淵を覗いていた、わたしたちの大好きなエミリ。
130年の時を超えて、アマストの生家で、
美しい花々の庭で、快活に読まれる詩が彼女を取り戻していくようだ。
暁方ミセイ(詩人)

ちょうど映像にあわせてエミリ・ディキンスンの詩を共に読み返しているよう。
描かれているのはひとりの孤高の詩人の姿なのだが、
それを演じる、それを撮る、それを観る、私たちひとりひとりが、
今なお彼女の詩に心動かされていることを痛感せずにいられない。
小林エリカ(作家、マンガ家)

成長しない、ということの気高さと、失う、ということの豊かさの狭間で、
彼女が言葉を求めたのではなく、言葉が彼女を求めたのではなかったか。
言葉たちは彼女によって紡がれ、放たれることを待っていた。
答えを返してくれない神のように。
中川龍太郎(映画監督、詩人)

演じられたディキンスンから、ディキンスンの幽霊が風のように現れまた消えた。
炎の光に潤む瞳。言葉の立ち消えた空間へ、詩の声が静かに広がっていく。
むしろ主役は詩。演者たちの慎ましさ。心の深部を慰められる。
小池昌代(詩人、小説家)

たくさん話す映画のエミリ。
そして読者のやわらかな感情の丘に、そっと口づけするエミリ・ディキンスン。
ゆっくりとこちらを振りむくその緑の瞳が、どちらもじっとこちらを覗き込んでいるように思うのは、
わたしたちは老いてずっと幼いままだから。
あなたが消えて130年たった今この瞬間も。
岡本 啓(詩人)

描かれる女性の生が、生き方が、詩を生みだすのか、
それとも詩が女性の生き方を、姿を生みだすのか。
ことばと演戯と映像と、それらの「あいだ」に未知な詩人、
エミリ・ディキンソンの深淵が、ふと、かいまみる。
小沼純一(早稲田大学文学学術院 教授)

エミリ・ディキンスンは、私の中のめちゃくちゃかっこいい先輩のひとりです。
映画の中、主演のシンシア・ニクソンの声が澄んでいました。
先輩の生き様を心に刻んで、たゆまずくさらず私もやります。
柴田聡子(ミュージシャン、詩人)

エミリは、何かが何かを代表して権威となることに疑問を抱いた人。
言葉が素(もと)の心を裏切り、人の真実を隠すことを見つめた人。
だから、その詩は指差していますよ。
かたくなな心の扉をこじ開ける鍵は、もうすでにあなたの掌にあること、
じぶんの力を信じて鍛えなくてはならない、と。
ぱくきょんみ(詩人)

自分に正直に生きることの孤独。
ディキンスンにとって、その孤独を支えたのも、
その孤独を鮮明にしたのも、詩だったのですね。
木坂 涼(詩人・児童文学作家)

(順不同・敬称略)